コメディあれこれ
 
 
 
突然ですけれども、私はラブコメが好きなのです。
中高生の頃は、ごくごく一般的な彼女が欲しくて欲しくてたまらない学生で、恋愛要素のある漫画は楽しく読んでいたのですね。
ただ、恋愛一本槍ではどうにも気恥ずかしい。
ゲームですが、彩のラブソングが欲しいけれど恥ずかしいので、
大きくなってから「包装して下さい」と、プレゼントを装って買おうかと思っていた位の馬鹿恥ずかしがり屋でした。
そんなわけで好む恋愛物は、ギャグ要素も入った作品、いわゆるラブコメが多くありました。
 
リアルタイムではない作品も含みますが、メジャー所ではラブひな、マイナー所では魔法DEサドンデス、
深夜に再放送してためぞん一刻、同じアパートの子から借りたボンボン坂高校……
そしてなによりも、当時ネットで幅を利かせていた、その購入できなかった恋愛一本槍作品をネタにした二次創作。
 
 
そして現在。
好きなジャンルが多数出来てしまって、ラブコメはそのうちの一つに埋没しましたが、
その代わりに、自分が作る作品においては、是非とも入れ込みたい要素となっています。
お話の内容によっては入る余地もありませんが、拾い食いカーニバルとか、あいじょ〜カレーとか……
あとはアマえもんもそうですね。
 
 
 
で、やっと本題。
今回はラブコメのうちのコメ。
SSを書く時に、どうコメディ要素を入れ込んでいるかについて触れてみたいと思います。
 
 
 
 
 
私は、コメディ要素の表現を大きく二種類に分けています。
一つが、キャラクターによるコメディ。まあ、普通ですね。
キャラクターが面白い行動を取る、面白い事を喋る。それに対して誰かが突っ込む。
そのやり取りをもってしてお話を進めるのです。
 
しかし、これが二次創作ではなかなかに難しい。
というのも、キャラクターの性格というものは既に決まっていますよね。
つまりは、面白い言動をとれるキャラクターも限られてしまうのです。
大神辺りが突然「うんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこ!」って連呼したら、
それはそれで面白いかもしれませんが、すっごい嫌ですよね?
……大神、ごめん。
もちろん、キャラ崩壊レベルに達しなければ良いのであって、
多少キャラクターを緩めたり、緩やかに面白い言動を付与するのはありだと思います。
アマえもんなんかがそのやり方ですよね。
ただ、それでも選択肢が多くない事には変わりませんので、
私にとってはそういう言動が取れるキャラクターは大変貴重です。
 
 
 
 
 
そしてもう一つ。
どうしてもキャラクターによるコメディ要素の表現が難しい、もしくはパンチが弱い時。
この時は、私自身がコメディ要素を表現するようにしています。
もう少しはっきりと言えば、地の文ですね。
 
地の文、すなわち台詞以外の文章です。
主人公視点で語られる一人称
第三者視点で語られる三人称
あとは詳しく知りませんけれど、神の如く個々の心情を書き連ねられる神視点というものもあるらしいですね。
 
私が主に用いている文章は、一応は三人称に属しているのでしょう。
ただし、時たまその文章を崩し、面白おかしく心情の説明をしたり、ボケやツッコミを入れる……というやり方です。
私のSSのお師匠さんが活用していた手法ですが、プロの作家では清水義範なんかもそんな文章を書きますね。
 
これは、非常に危ういやり方なのだろうな、とは思っています。
あまりやりすぎると、地の文に余計な作者がクッキリと浮かび上がります。
プロならともかく、基礎を知らない者の文章技法として、良い事なのかどうかも不明ですし。
 
ただし、私が書いているのは商業用小説ではありません。ネットに転がっている二次創作です。
商業用作品としての決まり事や文章技法をガッチガチに守る必要はないのですから、
面白い内容になればあとは二の次三の次……という事で、是非はあまり気にしないでも良いんじゃないかな?
……と言い訳して、このスタイルをとっている次第です。
 
 
 
 
 
そんなわけで、以上の二点を活用して、私はラブコメっぽいものを書いています。
ただし、忘れてはいけない事がもう一つ。
手法はそういったものだとして……そこに載せる文章自体が面白いかどうか。
つまりは、ギャグセンスですね。
 
自信を持って言いますが、私は決定的にギャグセンスがありません。
ここ数年で、最も自身のあるギャグは「サッカー見ているんだ>そっかー」という位に酷いです。
これは、もう思考を柔らかくしてセンスを磨くしかありません。
そんなわけで、常々、日常的な会話や出来事をどう曲げたら面白くなるだろうかと考えています。
ギャグ漫画やネット上の面白いコピペも気にして、勉強するようにしていますね。
……いえ、少し気取りました。単に脳みそが緩いだけ、そういう笑える読み物が好きなだけです。
 
とまあ、そんな取り組み方ですから、成果が出るにはあと五年くらいはかかるんじゃないんでしょうか。
気長に見守ってやって下さいな。