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去る2013年5,6月、pixivにてFourRamiさん主催のイベント、パワポケ春の小説祭りが行われました。
パワポケファンの交流する場所でもあり、他の方の作品に目を通す良い機会でもあり、
非常に有意義なイベントで、私も拾い食いカーニバルを投稿させて頂きました。
この場を借りてFourRamiさんには厚い御礼を。ありがとうございます。
で、お祭りはもう終了したわけですけれども、珠玉の作品群は残っているわけです!
せっかくですので、今回のレビューではその作品を全てご紹介したいと思います。
一本一本への文章量は短めになるのはご愛嬌。
宜しければ、私のレビューよりも各作品の方を手にとってご覧下さいませ。
では、いってみましょう! ええと、多分投稿順、ですかね。
タグは作品に準拠しています。
作品名:二人で
作者名 :法相様
舞台・人物:パワポケ7、倉見春香、石川梨子
梨子のBADエンディングの後、プロ入りした主人公のお話。
年月が経った分愛しさが募る人々の心理が中々にオツです。
メインのお話も面白いのですが、結ばれなかった子のその後にも思いを馳せてしまいますね。
主人公は一人。結ばれる相手も一人(例外たくさん)ですから仕方ないのですが、
せめて、その後の人生が幸せである事を……ある事を……ある……事を……
………パワポケなので、あまり期待してはいけないのかもしれません。
作品名:『気紛れから始まる物語 ――奇跡の舞台裏』
作者名 :tare様
舞台・人物:パワポケ4、天本玲泉
パワポケ4の天本さんルートをインタビュー形式でなぞるお話。文字数たくさんの大作。
『呪い』を除いた、純粋な野球要素のインタビューに仕上がっていて読み応えばっちりです。
特に読み応えがあるのが真賀津攻略。左右の変化球は実際に手強く、試合の光景がリアルに浮かびます。
天本さんも取材対象となっているのですが、いやいや大谷記者、ここは私に取材させて頂きたい。
………不埒な質問に対して、一点の曇りもなく逆に恐ろしい笑顔を返される予感がしました。
作品名:テレビゲーム狂想曲
作者名 :monjya様
舞台・人物:パワポケ12
テレビゲームをめぐって漣と主人公がいちゃいちゃする話。
いいですね。ズバンとストレートにイチャイチャ。これぞSS、面白く読めます。
どうしてもデートというと、特別な場所にいって、イベントがあって……というものを連想しますが、
本作のような、よくある休日を描いたような展開もまた良いもので、リアルですね。
ところで、本作で遊んでいるゲームはmonjyaさんの趣向からしてもくにお君シリーズでしょうか。
よし、私も混ぜて下さいよ! 大運動会やりましょう!
はい、れいほうトーッピ!! マッハチョップ! 龍尾乱風脚! ガハハ、楽勝!
……あっ、皆、どこ行くの? もう遊んでくれないの? なんでそんな目で見るの……?
作品名:Turning Point
作者名 :FourRami様
舞台・人物:パワポケ1、パワポケ3、亀田光夫
亀田視点で語られる1と3の話。
お話の中盤……パワポケ3に突入する辺り、Turning Pointで亀田の心理がガラリと変化する所がなんとも生々しい。
コロス候補筆頭に挙げられる事の多い亀田も、一人の人間。周囲の状況で感情や考え方の変わる一人の人間。
「相棒」「敵キャラ」という肩書きを持てば、それに相応しい行動が求められ、
結果としてそのようなキャラクターはステレオタイプになりがちなのですが、
どっこい、彼らには彼らの考え方がある事を振り返らせてくれます。
そう思えば、パワポケ3の亀田の蛮行に対してもおおらかになれるというものですね。
……あっ、懸命に貯めた金が! なけなしの金が!!
………
……
…
亀田コロス!!
作品名:暇つぶし
作者名 :本棚様
舞台・人物:パワポケ1、四路智美
主人公と親しくなる前の智美のお話。
部室で食事をするくらいで、特に大きなイベントが起こるわけでもない。
まさしく智美の暇潰しを描いたお話なのですが、暇潰しだから良いのですよこれが。
暇潰しとは言っても、何でも良いものではありません。何でも良いのでしたら暇なんかできませんもの。
ある程度の相性や興味というものが必要なのですが、智美のそれに主人公がピタリと収まった。
それから主人公に絡みだしてはじまる二人の物語……というよりは、パワポケ全体の物語かもしれませんが、
その根っ子となるフィットが描かれた本作は、なんとも快感なお話です。
ところで、パンの耳って砂糖をまぶして揚げるとむちゃむちゃ美味しいオヤツになりますよね。
……そうか、オヤツですね、あれは。オヤツで飢えを凌いでいるのか……
作品名:スリーピース
作者名 :藤野村宗様
舞台・人物:夏目准、七辻姫子、川田由良里、千条光
准と姫子のお話、准と由良里のお話、准とヒカルの三本立てのお話。
個人的に特に印象深かったのが一本目です。
ゲームではお姉さんとしてしか描かれない姫子を、他のキャラクターとも絡めているのですが、
また新しい一面が生まれ出てなかなかに新鮮ですね。
可愛い女の子アピールも良いですね。アピール内容も然ることながら、その行為自体がなんとも可愛いものです。
うんうん、こうして見れば姫子も普通の十代の少女。決して小学生に占有権があるものではありませんよね。
そんなわけで姫子さん、お友達から……あっ、やめてっ、バット振り回さないでっ! 痛い、痛い!!
作品名:めんどくさい星人の事件手帖!?
作者名 :ザッキー様
舞台・人物:パワポケ9、野崎維織、夏目准
推理小説を読んで「事件を解決したい」という、のび太君のような反応をかます維織と、それに付き合う主人公の話。
二人の行動と共に描かれる9のキャラクター達が生き生きとしていて良いですね。
こうしてみると、9は尖ったキャラクター、魅力的なキャラクターが多いという事を実感させられます。
よし、私もパワポケに影響されよう。魅力的な女の子に会おうじゃありませんか。
あー、パワポケに出てくるような可愛い女の子に会いたいなあ!
会いたいなあ!!!
会いたいなあ!!!!!
………9の主人公、今、どこに居ますかね?
作品名:Beehive
作者名 :TAM様
舞台・人物:パワポケ11、浜野朱里
辛い日々を振り返り、明るいこれからを見る朱里のお話。
こう、孤独と戦っていた少女に救いの手が差し伸べられるってシチュエーションはたまりませんなあ!
普段はトゲトゲしている朱里だからこそ、こういうシチュエーションは一層際立つ気がします。
最後に、柄にもなく足取りが軽くなる朱里がなんとも可愛いものです。
細かい所ですけれど、晩御飯がカレーなのも個人的にツボなシチュエーション。
あなたがいて 巡り会えて 二人だけで同じカレーを食べてる。
これこそ愛の奇跡だと思いま……ん、こんな夜中に誰かお客さんでしょうか。はーい。
……あっ、あんたは、ジャスラッ………
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