作品名:歓喜と苦悩の狭間
サイト名:雑文置き場
作者名 :tare様
舞台・人物:パワポケ4、天本玲泉

tareさんは……なんかもう、改めて語る必要はないような気もしますが、
天本さんスキーとして知らぬ者はいないと言って良い位の方ですよねw
勝手ながら、非常に頭が良い方だと思っています。
ものを言うべき時と言わないべき時を弁えられていて、
それでいて語る時にはこの上なく的確かつ饒舌になるという方で、
そういう面でも、天本さんへの愛情でも、見習いたいものです。
さてさて、今回のレビューには、そんなtareさんの人となりも関わっていますよう。
 
 
 
さて、tareさんの作品のレビューといえば、
これまた改めて語る必要はありませんけれども、天本さんのSSですね。
tareさんがpixivで公開されている天本さんのSSは、一本一本が読み切りな上、
それでいて個々の話が繋がるようになっていますので、
どこからでも楽しめるし、一連のお話としても楽しめる構成です。
 
どれも良いお話なのですけれど、今回紹介する「歓喜と苦悩の狭間」は、一連のお話の冒頭になります。
二人が互いに好意を持つきっかけになった事を描かれていますけれど、
これがまた、tareさんらしさが存分に出ているお話なのですよ。
 
まずは、初見の読者の事を考えた構成になっていまして、
舞台設定や個々の事情というものがしっかりと語られているのですね。
二次創作って、慣れると、知っている事前提で書いてしまうものです。
そりゃわざわざ二次創作を見に来る方は大抵あらすじに精通していますけれども、
イラストから入った全くの初見の方、なんて方もいるわけですしね。
こういう気遣いって大切だと思います。
 
河島君と天本さんの心理描写がふんだんに盛り込まれているのも一押しですよ。
古いパワポケって主人公の心理描写があまりありませんし、
天本さんサイドも、彼女を語る上で彼女がやった事と好意のジレンマというのは欠かせない要素です。
私も天本さんのSSでそれについて触れた事は何度かありますが、いずれもおざなりでした。
その点tareさんのお話は、彼女の思考がしっかりと書ききられており、
なおかつそれが的確なものですから、思考がスムーズにトレースされます。
これ、まさしくtareさんならではの描写だと思います。
個人的な話ですけれど、こういう切ないジレンマって大好物なもので、実に楽しく読ませて頂いていますよう。
 
そしてそして、もちろん天本さん自体の描写もすんごい可愛い!
教室で一人になった天本さんへの数行の描写だけで、もう「うお〜!(ゴロゴロゴロ)」ものです。
普段は物静かだからこそ、こういう感情が現れた所がたまらんのですたい。
 
 
 
初めに紹介した通り、彼と彼女の物語はその後も別作品で書かれています。
なかなかありませんよう、一人の彼女との関係をここまで長くじっくりと表現されている作品は。
「天本さんといえばtareさん」は伊達じゃありません!