名前に関するエトセトラみたび。
実は、更新停止前に書いた第一回『主人公の名前の傾向に関するコラム』はデータを残しておらず、
ウェブアーカイブに残っているのも、誤って別ページを上書きしているページだけなので、
実質、名前に関するコラムは二回目なのですよね……。
まあ、ええ事よ。
ええと、苗字です。
インターネットとは実に便利ですね。
家系図が無かろうが分家だろうが由緒無かろうが、苗字のルーツについて調べてみると、それなりに分かるものです。
wikipediaにも載っているような有名な苗字であれば、
いつの時代の誰彼がどこそこに定住したのが始まりで……というレベルまで分かりますよ。
そこで、お気に入りの水木さんと天本さんの苗字についても、調べてみました。
そのキャラクターがそこにいたら、という旨の解説も添えていますが、これはあくまでも妄想。
無論「そのキャラクターの出身地がそこである」というものではありませんし、
そもそも「そのキャラクターのルーツが調べた通りである」というわけでもありませんので、あしからず。
>のある行は、苗字由来netからの引用です。
■水木
>清和天皇の子孫で源姓を賜った氏(清和源氏)新田氏流、
>村上天皇の皇子具平親王の子師房にはじまる源氏(村上源氏)北畠氏流、
>中臣鎌足が天智天皇より賜ったことに始まる氏(藤原氏)などにみられる。
>上野国新田郡世良田に三ツ木の地名もみられる。
新田氏。これは上野国(群馬)発祥の名字で、越前や越後(北陸)を根拠地としていたようです。
地名から苗字を取るというのはよくある話なので、三ツ木についても触れられていますね。
北畠氏は天皇家に仕えた名族で、近畿や東海道近辺が根城です。
藤原氏はもうあちらこちらで絞りきれませんので、今回は割愛。
これらについてもう少し掘り下げて調べてみると、北畠氏の方に面白い資料が。
一説によると、青森県南津軽郡にある「水木館跡」は、
北畠氏の重臣である水渓(水木)右京亮綱親の居館だったそうです。
ネットで分かる範疇では、それ以外に水木氏の存在は確認できなかった為、
北畠氏流であれば、この水渓氏がルーツなのかもしれません。
青森ですかあ。
雪国が故郷の水木さんというのも悪くない。
吹雪舞う中、トレンチコートを纏って波止場を歩く水木さん。
うーん、絵になる。何をしているのかは知りませんが。
■天本
>福岡県、佐賀県に多数みられる。
>関連姓は天元。語源は海部で多くは海洋漁撈民族といわれる。
水木氏の由来に比べるとさっぱり。
特にお武家さんに有名な天本氏がいたわけではないという事でしょうか。
とはいえ、なかなか調べ応えがありましたよ。
注目するべきは二行目の「語源は海部」。
要するに「あまべ」がなまって「あまもと」になったという事なのでしょうが、
この「海部」という苗字の中に、京都の神職を世襲してきた家があるのです。
神話の時代からの系図(国宝)を持つ、それはもう由緒正しい家ですね。
そして、言うまでもなく天本さんの実家は神社。
うーん、これは捨て置けない関係です……。京都の線もありますよ。
でも、京都ではなく九州にルーツがある天本さんも捨て難い。
「めそめそ泣いちから来るごたん幸せとか、うちはいらんけん」
とか方言丸出しで言う天本さんとか、見てみたいなぁ。
いやいや待て待て。方言でいえば、はんなりとした京都弁の天本さんも悪くない。
「いけずぅ」とか言ってくれるのですよ、天本さんが。
うーむ…
うーむ……
うーむ………